ベビーウェアリングの理論(1)だっこの姿勢で関節脱臼を予防する


①整体的な観点でのベビーウェアリングの効果
1)だっことおんぶの時に、赤ちゃんの股関節脱臼の予防ができるのがベビーウェアリング
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赤ちゃんの股関節の健全な発達について考えていきましょう。「先天性」という名がついていますが、先天性股関節脱臼は9割以上は後天的なものです。(そのため最近は発育性股関節脱臼とも呼ばれています)新生児のもっとも自然な姿勢は、「開排位」というカエルのように左右に肢位を開いた状態です。

開排位 抱っこ 股関節 脱臼

日本整形外科学会によると、股関節の外旋角度は左右の肢の間が100度
肢の外転=太ももが外に向かって開く角度は、30度~40度
膝の屈曲は100度が好ましいと言われています。

首が据わって腰が据わる前、4か月位の赤ちゃんをあやすために、わきの下に手を入れて高い高い!をしますよね。この時に見てみると、自然とこの肢の形になるのですよ!面白いですね。

この肢の形を無理に真っすぐにしたり、この肢位を妨げるような形のおむつや衣類をつけることで、股関節の自由な動きを妨げ、脱臼するのが股関節脱臼の主な原因です。温かい季節よりも、厚着をする寒い季節に生まれた子に多いけがです。

新生児は全身の関節が軟らく、股関節も非常にデリケートです。それは産道を通りやすくするためで、生後三カ月ころまで軟らかい状態が続き、次第に硬くなっていきます。股関節は、大腿骨が骨盤のくぼみの中にカポッと納まるようにはまっている状態が正常ですが、新生児の股関節は、大腿骨の周りがまだ柔らかく、軟骨状態であるということです。

大腿骨が柔らかいため、両足を下に引っ張り、股関節を伸展させる動作をするだけでくぼみから抜けたり、ずれたり、脱臼を誘発する危険性があるのです

 

軟骨状であることや、新生児の身体の神経細胞同士の連結前、首が据わったり、腰が据わったりして自身の意思で手足を動かすようになる前のことであるため、脱臼に気が付きにくく、骨が硬くなり始める3か月~6か月以降になって大人が気が付いても、すでに、軽脱臼の位置や向きで硬化してしまってからであったということもあることが課題です。

レントゲンの発達する前は、1歳をすぎて歩き始めてから気が付くというケースがほとんででした。

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新生児における代表的疾患の一つでもあるこの先天性股関節脱臼は欧米人に比べてアジア人に多いといわれています。日本、モンゴル、アメリカのネイティブインディアン(祖先はモンゴル系)などです。 特に日本は1970年以前脱臼多発国といわれ、完全脱臼の発生率は1%程度(100人の出生に1人)で生じていました。

その当時日本では布の三角おむつや巻きおむつが使われており、おんぶも足を真っすぐにさせていたため、股関節が伸展を強制され、脱臼が多発していたとされています。

おんぶは首が据わる3か月~4か月ころからできますが、足をまっすぐに伸ばしたり、両足を輪の中に通し、股関節を下から圧迫するような姿勢になるおんぶはさけましょう。

出生後の脱臼予防活動が徹底されるようになり、80年代には0.2%程度に減少しました。しかし最近また発生率が増加傾向に転じているという報告がされており、ベビー用スリングの流行と関係があるのではないかと日本小児股関節研究会や小児整形外科学会から指摘があがっています。

 

股関節がまだ安定していない新生児期に横抱きでスリングを使用するということは、巻きオムツと同様の効果をもたらすおそれが高いからです。2010年に股関節脱臼の恐れ、および気道の確保が困難という理由で、アメリカ・カナダでスリングでの新生児の横抱きが禁止されました。日本ベビースリング協会も生後3カ月ごろまでの赤ちゃんは頭を上にして、股を開かせる「基本抱き」(コアラ抱っこ)にするよう注意を呼びかけています。

 

ベビーウェアリングの道具として、スリングは優れた道具ですが、赤ちゃんの股関節に負担がかかる横抱きの姿勢ではスリングを使用しないでください。素手でのだっこの時に、首のうしろと膝の下を支えて横抱きする姿勢は赤ちゃんの負担にはなりません。横抱きをした体勢で、横から骨盤を圧迫する姿勢は、赤ちゃんの股関節に負担がかかるためさけてください。

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